2017年10月22日日曜日

第3セクション リッツェムークビックヨック その3

28日目
雲が多いけど寒くないのが救い。
食料を調達するため少し早めの出発。9km先のトゥオッタル小屋を目指します。。
迷うような道もなくて歩きやすいので特にペースを上げなくても一時期の1時間2kmより進むようになっていて、3時間ほどで小屋に到着しました。

12時前だったので小屋番の人もいて、インスタントラーメン食料を調達することができました。
パンも魚もあるけどどうかと聞かれましたが、残念ながらお値段高めだったので断りました。

 外のベンチでコーヒーを飲んでいると、小屋番の女性がチョコレートのお菓子を持ってきてくれました。前日に引き続き人の好意が身にしみます。
少し話をしていると、下の池で大きなトラウトを釣ったという話になったので、日本式のフライ道具を持ってきていると話をしました。
ぜひ、見てみたいということで竿を出して実演。
しかし、流れの中で使うというのをうまく説明できなくて、湖でちょこっと振って、微妙な空気になって終了しました。
今思えば幾つか知っている英単語で説明できたのに。

そんな感じで仲良くなって、やっぱり魚を食べたいなと買うことにしました。
小屋の中へ招待されて入っていくと中では竿を修理中でした。
彼はスウェーデン人のステファン。女性はオランダ人のヒルダ。
ヒルダは英語が得意でないらしいけど、それはこちらも同じでちょうどいい感じです。

やたらと盛り上がって記念撮影。
トナカイの角をフック用に加工したものをプレゼントしてもらいました。

それから、ゴールのクビックヨックの情報を教えてもらいました。
トレイルの最後は湿地になっていてボートで渡してもらいます。
スケジュールは1日1回13時。
クビックヨックからバスターミナルのあるヨックモックまでのバスは1日1便、平日は5時、土日は14時とのことでした。

そんな話をしている間にも部屋の中はパンの匂いに包まれていました。
結局、パンも購入。一部をその場で食べたいというとバターも出してもらえました。
とても素敵な小屋でした。

お昼は、トラウト。久しぶりに生のタンパク質。大きくて買ってよかった。

一番美味しいのが塩茹でということだったので、輪切りにして茹でます。

余熱でパンを温め中。
美味しくいただきました。
トレイルは南下していきます。
標高も下がっていることもあって、気温は高くなっています。

次の小屋では休憩時間でした。
ここでは小屋前にパンとビールが置いてあって、支払いはポストへとなっていました。
気が効いてます。
他の小屋もこうなってたらいいのに。


この日の夕食は焼いてみました。
焦げないように水を少し足しながら茹で焼きみたいな感じ。
茹でるより美味しかったかも。
こういうときにいろいろな調理に対応できるストームクッカーでよかったなと思います。

29日目
夜は雨が降っていました。風もあり寒い日です。
森の中を進んでいきます。
途中、川で水を汲んでコーヒーを飲んでいると、キャンプに来ていたファミリーのお父さんが話を聞きに来ました。
もう直ぐゴールだと話すとおめでとうと言ってくれました。
ファミリーは6日かけて歩いて戻るのだそうで。
やはりここでも距離より滞在時間が大切にされています。
サマラッパ小屋に到着。STFの小屋で食料の在庫も豊富でした。
しかし、この週末(この日は土曜日)で全ての小屋が閉まるとのことで、倉庫にしまわれていました。ギリギリ間に合ったようです。(9月第1週の週末)
この情報も把握していなくて運がよかったです。
予備日まで使う状況だったら厳しいとこになることろでした。

最後の補給で食料とビールを購入。
もうすっかり森の中。完全に山の中から降りてきました。
小屋から30分ほど歩いた川原にテントを張りました。
森の中だとテントを張れる場所も限られていて判断が難しくなってきます。

30日目
前日から一転していい天気。
谷の中だったのでなかなか日が当たらず寒くはありましたが、爽やかな朝を迎えました。
森の中でまた違う表情を見せてくれるラップランド。
終わりに近づくにつれて、このひと月の風景の変化を思い出すようになりました。 ここ数日は柔らかい温かみのある風景の中を歩いています。

北欧でメジャーなリンゴンベリー。
リンゴンベリーのジャムはスーパーで人気です。

秋の実りがたくさん見られました。
この谷の先がゴールです。
森に入ってから特筆すべき出来事はありませんでした。
旅を味わう時間を用意してもらったようです。
一歩一歩味わいながら歩いていきます。

最後の夜は川原の砂地の上。

この寝袋で寝るのも最後になりました。
湿気に強く、最後までフカフカでした。
マットも暖かく快適でした。
ロングハイクでは快適に寝る事が重要です。
TRAILSのBUDDY BAGとEXPEDのダウンマットにしてよかったと思います。

31日目
緑から暖色に色が移っていってトレイルはすっかり秋になりました。
肌寒い中を歩いていきます。

そしてついに船着場に到着しました。
ゴールなんですが、トレイルの途中にあるのでゴール感薄めです。
船の迎えが来るまでまだ時間があったので近くの避難小屋でお昼を食べながら待ちます。
すると、どこから現れるのか次々を人が集まってきます。
最終的には16人になりました。

迎えに来た船は、まさにボート。リッツェムの時のような船を想像していたので驚きました。これに全員乗れるのかと心配になりました。

いや、それが本当に乗れるのだから驚きです。

このボートはただの渡し舟ではなく、この川の観光船でもあり、船長の説明を聞きながら寄り道をしてから戻っていきます。

そして、町に到着。最後に代金を支払って解散です。
北欧ロングハイキングはあっさり終わりました。
あっけないくらい。
でも、最後の数日は静かに噛みしめるように歩いたので最後はこのくらいで良いのかもしれません。

クビックヨックでもSTFの宿に泊まります。
久しぶりにシャワーを浴びてサッパリです。
ひとまずお疲れさまでした。


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